堕落した生活とマイナスマインド

こんな時代にブログ始めました。

ただ本の感想を述べるブログ。

【注意】朝井リョウの死にがいを求めて生きているのに関してネタバレがあるかもしれません。

 

 朝井リョウの死にがいを求めて生きているのを読み終わった。今日はそれを読むこととギターを弾くことに時間を費やした。

 朝井リョウの作品を読むといつも私の中の何かが飽和される感覚になる。他の作者ではそうならない。この物語もまさにそれだった。

 473ページ。ハリーポッターと賢者の石でも455ページ。大容量。誰が主人公なのか最後の最後まで見えない。複数の人物の複数の視点によって徐々に全体像が見えてくる感覚。それをじわじわ感じながらも、物語の中身は私の心臓の奥の方を強くえぐった。自己を自己で承認できないがために、他の誰かや何かに求める。自分の存在意義を常に探し求めている。意味が無いと生きていけない。他者や秩序、権力と対立したり社会貢献することに精を出すことで、自分は他人の為に生きている、他人の為に生きることを生きがいとしているというレッテルを常に欲しているこの物語の登場人物たち。もしかしたら私もそっちの人なのかもしれないなと思う度に、心臓の奥の方がキーンとした。それが良いことなのか悪いことなのかも分からんけど。自分が今していて誰かから頼られているように見えることは、本当は自分がしがみついて必死に守っているだけなのかも。どうしようもない、よく分からない、朝井リョウっぽい空気感に激しく纏われた素敵な作品だった。

 この物語は螺旋プロジェクトの一作らしく、この前とこの先の世界の物語が別の作品で描かれているらしい。はあ読むしかないな。

 

 なんも感想らしい感想言ってねえわ、抽象的すぎ!