堕落した生活とマイナスマインド

こんな時代にブログ始めました。

こんな夜にお前に乗れないなんて!

 朝、始発。胸の高まりが抑えられない。茨城県ひたちなか市国営ひたち海浜公園まで電車で約3時間半の道のりは長いが、ワクワクとドキドキによって少しずつ短くなる。

 勝田駅に降りると各々の戦闘服に身を包んだ多くの人がそこを埋め尽くしている。この人たちは音楽を愛してこの地に集まってるんだ、と思うとこの上ない最高の気持ちになる。駅からはバスで20分、往復のチケットを買う。徐々にその場所が見えてくる。バスが、止まる。「ただいま!」瞬時にそう思った。「帰ってきた!ロッキンだ!」興奮と感動と熱狂。音楽はすでに鳴っていた。

 荷物を預けてオフィシャルグッズを買った後に最初に向かう場所は BUZZ STAGE。運良く最前に入ることができた。リハーサルが始まる。リハーサルから会場は熱気に包まれている。そして。「ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2019、BUZZ STAGE、11:20、ネクライトーキーです」3月以来、約5ヶ月ぶり2度目の。それは信じられないくらい熱かった。そしてとんでもなく暑かった。だが、ここで倒れて死んでもいいとさえ思えた。ギターソロになると私の前に来て演奏する朝日さんに衝動を感じる。エロい。私の為にやってるのか??このギターソロは私に捧げてるのか??(そう思い込むことにした) ネクライトーキーは最高だった。例えペットボトルを投げられようと激しく輝く熱い目と演奏。新譜『MEMORIES』をぜひ聴いてもらいたい。

 -ここでグッズ購入、昼食タイムを挟む-

 次に向かったのはPARK STAGE。そこではcoldrainの演奏が始まるところだった。初めて聞く未開拓なジャンルのバンドに胸が高鳴る。これがフェスの醍醐味だ、と思う。だが私の目的はofficial髭男dism。彼らがいるからこの日を選んでここに来たのだ。昨年のロッキンではHILLSIDE STAGEで演奏していた髭男が、今年はロッキンの全会場の中で2番目に大きいこのステージで演奏することになるなんて。前から3番目、目が合うほど近い所にいた彼らが、今年は前から2番目でも遥か遠くに感じる。人の多さも段違いだ。バンドという職業の夢を見たような気がした。7/22以来、約2週間ぶり3度目。やはり最高。少しずつ変わりつつもブレることの無い音楽がそこにあった。

-お着替えタイムを挟む-

 次にHILLSIDE STAGEに向かう。私が目当てとして来た3バンドの中でラストを飾るバンドを見るため。こちらも運良く最前の、しかもど真ん中に入ることができた。KANA-BOON主催の中止になった対バンライブで見るはずだったズーカラデル。ライブは中止になってしまったが、私はそのライブが無ければズーカラデルと出会うことはなかった。今年のロッキンではKANA-BOONを見ることはできないが、私はズーカラデルに密かに熱情を寄せていた。リハ。初めて見るズーカラデルは、近かった。物理的なものだけじゃ無い近さを感じた。夏の夕方、少し涼しくなった会場の、トリ。響き渡る声にはどこか"ふさわしさ"のようなものがあった。出会えてよかった。この音楽を聴けてよかった。自然と思う。

 最後に、ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2019初日のトリを飾るSEKAI NO OWARIを見にGRASS  STAGEへ向かう。ステージは既に始まっていて、近づいていくにつれ、曲の音量が大きくなる。Dragon Night。みな吸い寄せられるように歩いていく。踊りながら、体を動かしながら、数えきれない多くの人が、同じ時に同じ空間で同じ目的を共有している。音楽の力。私はこれを体感したくて、長い時間をかけてここまで来たんだ。この世界も案外悪くない、と偉そうに思う。夕焼けが見える。徐々に暗くなっていく。花火が上がる。音楽が鳴っている。

 帰りの電車、長い道のりの中、こんな夜にお前を乗れないなんて!と思う。お前が誰かは未だに分からないままだ。